2020年3月27日金曜日

感染に備える

 この記事を書いている時点で、米国での新型コロナウイルス感染者数は12万人を超えました。現在の所は私の身近な方々で感染者は出ていませんが、確実に我々の近くに迫ってきていることを感じます。現在所員が健康で仕事を出来ていること、そして仕事で忙しくさせて頂いているという今まで当たり前のように感じていた現実が、どれだけ有難いことか、心から理解できるようになりました。お客様、そして関係者各位、本当にありがとうございます。


感染をしないように、最善の対策を取ることはもちろん重要ですが、一方で感染をした場合について、考えておく段階に入って来ているように感じます。病院、食料、その他、罹ってしまってからではなく、罹る前に準備しておくべきことはあります。


感染が疑われる症状が出た場合に連絡する主治医の電話番号を控えておく。

息ができない等、緊急医療を要する場合のEmergency Roomの情報を持っておく。

感染した場合、自己隔離できる場所を準備しておく。

自己隔離中の食料品・日用品を準備しておく。

ネット注文できる食料品サイトの選定・登録を済ませておく。

CDCが推奨する正しい対応を勉強しておく。 https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/if-you-are-sick/steps-when-sick.html


また、ご自身でなく、社員の方が感染してしまう可能性もあります。日本からの駐在の方に限らず、現地社員でも親類が身近におられないこともあるかと思います。そのような社員の方には発症後、健康な他の社員の方が食料品や生活必需品を届けてあげるような、仕組みを作っておいてあげては如何でしょうか?


従業員を家族のように扱う、と言うのは日系の会社の美徳ですが、キリスト教でも "Love your neighbor as you love yourself"と言うように、周りの人々を大事に扱うようにと言う考えは浸透しています。本当に困った時こそ、「お互い様」で、社員を助ける会社でありたいものです。


2020年3月16日月曜日

不況を乗り切る5つの対策

日本を代表する経営者の一人である稲盛和夫氏は、かつて不況を乗り越えるために、5つの対策を取った、と話されたことがあります。私も以前読んだ本を振り返り、なるほど、と思ったので共有させて頂きます。

1. 全員で営業する

  • まずは会社として売上を保つことが必要になります。他の部署で余っている人材がいれば、営業に回し、売上を伸ばすサポートをして頂くことも考えるべきかも知れません。製造が営業の苦労を体験することによって、互いの気持ちを分かりあい、感謝の気持ちを持つようになったという話もあります。

2. 新製品開発に全力を尽くす

  • 仕事が減るからこそ、普段できない開発に時間をかけることが出来る、と言う発想も出来ます。不況の間に開発に取り組み、乗り越えた時に新製品を販売することが可能になります。

3. 原価を徹底的に引き下げる

  • 受注単価の下落以上に、原価を下げる努力が必要になります。全社体制で経費を下げる努力を習慣化し、体質改善を図れれば、景気が上向いた時に、一気に高収益企業となることが出来ます。

4. 高い生産性を維持する

  • 製造や開発を、暇にさせると、不安に駆られ、結果不満に変わることがあります。売上が2/3になったなら、製造も2/3に下げ、一人当たりの生産性を下げてはいけません。余った製造の社員には営業に行ってもらったり、工場・オフィスの美化など、出来ることをどんどんやってもらい、暇にさせないようにし、会社、社会へ貢献している意識を持ってもらいます。上記のように、製造現場の社員が営業の苦労を知ることで、お互いの絆が強くなることもあります。

5. 良好な人間関係を築く

  • 不況で厳しい時こそ、本当に社員と苦楽を共に出来る人間関係が出来ているのかが問われます。経営者として、労使一体となって不況を乗り越える強い意志と努力は必要になります。普段からの経営者としての努力が問われますが、同時に本当に苦労を共に出来る社員を見極める時でもあります。